【基本情報｜Release Information】
レーベル：Mercury
品番：SM-7156
フォーマット：LP, Stereo
国：Japan
リリース年：1965
タグ：Jazz, Hard Bop, Stereo Imaging, Performance Duel

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【作品の解読｜Decoding the Work】
音が戦いを始めたとき、もはや耳は境界を失う。Buddy RichとMax Roach──二人の打楽器哲学者が、それぞれのクインテットを従えて向かい合い、チャンネル左右に振り分けられた音響空間の中で、時間そのものを切り裂いていく。ここに収められているのは、譜面では捉えきれない“身体の直観”と“構造の意志”が衝突する、1959年録音芸術の最深部。Richの火を噴く連打はまるで躰を突き破ってくるようであり、Roachの知的幾何学は、沈黙すらもリズムに変えてしまう。Sing, Sing, Singはスウィングの残響を抱きながらも、すでにそこには別種の熱が渦巻き、Big FootやFigure Eightsでは速度の概念そのものが撹乱される。フィル・ウッズとスタンリー・タレンタイン、ジュリアン・プリースターとウィリー・デニス……両陣営に配された名手たちは、単なる助演者ではない。彼らこそが「この場を成立させる媒質」であり、ドラマーの身体を響かせる空間装置なのだ。録音とは記録ではなく、構築である。その事実が、ここでは“対話”ではなく“交差”として顕れる。音が正面からぶつかり、残響が交錯し、左右のチャンネルが見えない軌道を描く。リスナーの聴覚そのものが、競り合う打音に導かれながら重力を失っていく——まさに「聴くこと」の臨界点として、この作品は存在する。これはアルバムではなく、双頭の神話であり、時間に仕掛けられた罠である。

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【状態詳細｜Condition Overview】
メディア：EX（微細なスレ、チリノイズ）
ジャケット：VG+（汚れ、書き込み、擦れ）

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【支払と配送｜Payment & Shipping】
発送：匿名配送（おてがる配送ゆうパック80サイズ）
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