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基本情報｜Release Information

レーベル：Massive B
品番：MB-020
フォーマット：12" Vinyl, 33 RPM
国：US
リリース年：1992年
タグ：Acid House, Deep House, NY Underground, 1990s, White Label, Spoken Word Sample

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作品の解読｜Decoding the Work

これはクラブの記憶であり、ベースラインに宿る都市の言語だ。Bobby Kondersが1992年に発表した《Nervous Acid / Future?》は、ニューヨーク・アンダーグラウンドの震源地ともいえるMassive Bレーベルから出された無記名ホワイト盤であり、ディープハウスの歴史における密やかなマイルストーンである。

A面には、代表曲「Nervous Acid」を含む3トラックが収録されており、その名の通り揺らぐTB-303のアシッドラインと、重低音の濁流が脈打つようなグルーヴが支配する。「Version」はベース主体のツール的構成、「Poem」ではMutabarukaのスピークンワード「Dis Poem」が大胆にサンプリングされ、アフロ・ディアスポラ的記憶とテクノロジーの接続が暗示される。

B面の「Future」は、後年のKondersによるルーツ・レゲエ／ラヴァーズ・ロック方面への傾斜も先取りするような、柔らかなボーカル（Connie Harveyによるものとされる）と深いキックが響き合うトラック。ディープハウスの官能性とストリート詩学が交錯するこの1曲は、リスナーにとっての未来像＝"Future?" を問い直す一撃でもある。

元々はラベル表記もアーティスト名もなし、Massive Bがひっそりと放ったプロモ的性格の強い盤でありながら、その「匿名性」がかえって90年代NYアンダーグラウンドのリアリティを体現しているとも言える。

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状態詳細｜Condition Overview

メディア：VG+
スリーブ：Generic

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