自宅保管の品です。大変美品ですが、古いもので経年変化はございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。
昭和天皇と鰻茶漬 陛下一代の料理番 谷部金次郎 17歳で宮内庁入り薫陶を受け、以後陛下一代の料理番に。その苦心と陛下への思いを綴る。
17歳で宮内庁に入り、天皇の料理番・秋山徳蔵の薫陶を受け、以後陛下一代の料理番に。その苦心と陛下への思いを綴る。
1 大膳(秋山徳蔵の面接;親子丼 ほか)
2 御所と御用邸(「ふつうの日」の献立;鰹節と一匹狼たち ほか)
3 お好み(冷め加減;そば ほか)
4 儀式と御料牧場(婚儀の御高盛;高松宮邸での再現料理 ほか)
5 氷雨(名のない草はない;お好きな鰻も残されて ほか)
レビューより
陛下にお仕えする経緯から特殊な環境下における料理の創意工夫や陛下との
エピソード、その最期に立ち会うまで、天皇陛下の料理番の半生が綴られている。
陛下は普段特別に贅沢な料理を召し上がっているわけではなく、意外にも庶民の
食卓に並ぶ焼き魚やお浸し等を召し上がられており、天皇の料理人に課せられた
我々が普段食べている物を如何に上質な食材で上質にかつ飽きないように仕上げる
かという課題を見て、前衛的な料理の追及以外にもこのような料理の極め方が存在
する事が分かって興味深かった。
裏方ではあるが天皇陛下という雲の上の尊いお方とのお付き合いといっても、やはり
人と人とのお付き合いなので、最期の食事を作ってお別れする場面は涙無しでは
読めなかった。
とても良い、楽しく考えさせられる本です。
一番は職人の信念が固められていく過程。
陛下であり先輩であり食材であり、達人が受け止め熟成させる謙虚さに、自信が加わる過程が滋味深く伝わります。