パブロ・カザルス/
オリジナル・ジャケット・コレクション
・J.S.バッハ:チェロ・ソナタ第1番ト長調BWV.1027
・J.S.バッハ:チェロ・ソナタ第2番ニ長調BWV.1028
パブロ・カザルス(チェロ)
パウル・バウムガルトナー(ピアノ)
録音:1950年7月、プラド音楽祭(モノラル)
20世紀を代表する音楽家のひとり、パブロ・カザルスの名は、チェロと指揮の巨匠というだけでなく、平和を祈願する発言や行動でも世界的に知られており、その存在の大きさから、カザルスを中心にした音楽祭がつくられるという特別な状況も生み出していました。
チェリストとしてのカザルスの音楽を味わえる「プラド音楽祭」の創立60周年を記念した内容。
演奏内容は実演のカザルスらしく、一貫して野太く熱いスタイルが印象的なもので、その剛毅な演奏ぶりは、共演者の心も掴んでときとして素晴らしい高揚へと繋がってゆきます。
音質はライヴ録音とはいえ、米COLUMBIAが最初からレコーディング用に機材をセッティングしただけあって、モノラルながら鑑賞には十分なクオリティに達しています。
【プラド音楽祭】
スペイン内戦の末期、フランコによるファシスト政権成立を目前に、ピレネーの麓、スペインとの国境近くにある南仏のプラド村に居を移したカザルスは、第二次世界大戦が終わると一時演奏会に復帰したものの、各国政府がフランコ政権を承認したことに反対し、演奏活動を停止することによって抗議の意を表明していました。
そんなカザルスをなんとか演奏会の舞台に呼び戻そうと、アメリカでの公演をおこなって欲しいと出演交渉にあたったのがカザルスの友人で、ブダペスト四重奏団のヴァイオリン奏者でもあるアレクサンダー・シュナイダーです。
しかしカザルスは頑固でアメリカ公演の交渉は失敗に終わっため、それならばということで、カザルスの住んでいる場所に音楽家が集まって音楽祭を開いてしまおうと考え、再びシュナイダーが交渉し実を結んだのがこの「プラド音楽祭(現パブロ・カザルス国際音楽祭)」なのです。
1950年に発足したこの音楽祭は、カザルスを慕う音楽家たちが集まってにぎやかにスタート、翌1951年には近郊のペルピニャンでも演奏会が開かれるなどかなりの盛況ぶりで、資金を拠出していた米COLUMBIA(現SONY)によってレコーディングも数多くおこなわれていました。