本作の主役”ブロードキャスト”は、イギリスのバーミンガムを拠点に'95年に結成された。 ”ワーリッツァー・ジュークボックス”というマイナー・レーベルからリリースされたデビュー7inchシングル「Accidentals」が密かな注目を浴び、その後ステレオラブが自ら運営するレーベル”デュオフォニック”から「Living Room」、「The Book Lovers」の2枚の傑作シングルを立て続けにリリース。 メジャーを含め、多くのレコード・レーベルからアルバム・リリースのオファーが殺到する中、彼等は敢えてメジャー・レーベルからのオファーを断わり【WARP RECORDS】と契約。
97年に上記3タイトルのシングル等をコンパイルした編集盤『Work And New Work』をリリース。 99年には【WARP RECORDS】移籍後、初の新曲となるシングル「Echo's Answer」、続いて'00年にシングル「Extended Play」をリリース。 フル・アルバムへの期待が高まる中、同年に待望のオリジナル1stアルバム『The Noise Made By People』をリリース。 (意識/感覚的な意味も含め)アシッド・ハウスを通過した現在のエレクトロニクス・ミュージックのテイストを、生楽器を中心と したサイケデリックなバンド・アンサンブルに取り入れたそのサウンドは、当時シルバー・アップルズやフィフティー・フット・フォースといった60〜70年代の革新的なアプローチを試みた諸バンドや、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、そしてステレオラブ等と比較される事も少なからずあったが、1stアルバムのリリースによってその評価を確かなものとする。