雑誌薬局2001年12月号 《特集》 薬の消化管吸収と相互作用
南山堂,26cm
巻頭言
1. P-糖タンパク質を介した分泌の変化
a) リファンピシンとジゴキシン
b) グレープフルーツジュースとシクロスポリン
c) セントジョーンズワートとシクロスポリン
d) セントジョーンズワートとジゴキシン
2. チトクロームP450 3A4による代謝変化
a) イトラコナゾールとフェロジピン
b) エリスロマイシンとフェロジピン
c) グレープフルーツジュースとニソルジピン
d) リファンピシンとニフェジピン
3. 消化管運動変化
a) メトクロプラミドとアセトアミノフェン
b) メトクロプラミドとシクロスポリン
c) アカルボースとジゴキシン
d) 食事とナテグリニド
4. 吸収機能・血流の変化
a) 食事とメルファラン
b) 食事とプロプラノロール(β-遮断剤)
5. 腸内細菌叢の変化
a) エリスロマイシンとジゴキシン
6. pHの変化
a) ラニチジンとエノキサシン
b) コーラとイトラコナゾール
c) 食事(制酸剤)と麻黄湯
d) ファモチジンとイトラコナゾール
e) 制酸剤とメシル酸デラビルジン
7. 溶解性・崩壊性変化
a) 食事とイトラコナゾール
b) 食事とサキナビル
c) 食事とクアゼパム
8. リンパ吸収の変化
a) 食事とメナテトレノン
b) 食事とインドメタシンファルネシル
c) 食事とプロブコールあるいはイコサペント酸エチル
d) 牛乳とエトレチナート
9. キレート・吸着
a) 鉄剤とテトラサイクリン
b) 金属カチオン含有製剤とニューキノロン系抗菌剤
c) 鉄剤とセフジニル
d) 牛乳あるいはヨーグルトとニューキノロン系抗菌剤
e) アルミニウム含有製剤あるいは鉄剤と甲状腺ホルモン
f) コレスチラミンとワルファリン
g) コレスチラミン,天然ケイ酸アルミニウム,タンニン酸アルブミンと塩酸ロペラミド
h) 食事,牛乳あるいは制酸剤と骨粗鬆症治療薬(ダイドロネル,アレンドロン酸)
i) 牛乳あるいは食事とエトラムスチン
j) 制酸剤とミコフェノール酸モフェチル・
k) 鉄剤とミコフェノール酸モフェチル
l) クレメジンと種々薬物
SERIES
■実際薬学
医薬品適正使用のための処方と薬の情報シリーズ32
腸疾患治療薬青山隆夫/伊賀立二ほか
■付録
総目次(2001年,vol.52,No.1~12/増刊号)
第52巻(2001年)索引
巻頭言
【本企画のねらい】
薬物相互作用に関係した総説,著書などは国内外において数多く発行されており,医療現場における相互作用回避,軽減のために活用されている.またそれらの著書などは,繁用医薬品についての薬物相互作用の非臨床試験と臨床試験のための研究実施手順の構築にも使用されている.特に肝臓におけるチトクローム P450 が関係した酵素阻害,酵素誘導作用が原因した薬物相互作用の in vivo と in vitro 情報提供がその主題である.しかし,多種類のチトクローム P450 を高濃度で含有し相互作用の中心と考えられる肝臓と並んで,薬物の吸収過程を担う消化管もまた同程度に重要な相互作用部位である.特に,消化管吸収過程においては,薬物・薬物相互作用だけはなく,薬物・食べ物(嗜好品,健康食品や食事)相互作用が深く関わるところであり,その理解は医薬品適正使用の観点からもきわめて重要である.にもかかわらず,消化管吸収過程における薬物相互作用については系統的に記述された総説や著書はほとんどど存在しないのが現状である.このような背景から,本特集においては,薬物の消化管吸収過程の相互作用情報を系統的に構築することを目的として企図した.本企画の特徴とするところのポイントを以下に示す.
1) 「処方せん」と「患者背景」の記述を各相互作用例紹介のための導入部とする.
2) 薬物相互作用の「メカニズム」とその「回避法」について詳細に述べる.
それぞれの薬物相互作用例の内容は,「Prescription & Background」,「Check & Problem」,「Explanation」,「Management」,「References」,「Essential Inquiry or Consultation」の 6 つの項目から成り立っている.すなわち,本書によって各薬物相互作用を理解する流れは,「処方せんと患者背景をチェックして,問題点を取りだし,そのメカニズムを理解しながら,それを回避するための工夫を考え,医師に疑義照会し,患者に服薬指導する」,すなわち,薬剤師が医療現場で遭遇する「処方チェック・疑義紹介と服薬指導」の場面を想定して構成されている.
ここで紹介する「Prescription & Background」は著者によって仮想作成されたものである.また「Essential Inquiry(I) or Consultation(C)」(本文中では(I)(C)で示す)は一つの案であり,最終的には患者個々の状況に応じて,医師と薬剤師が協議を行って決定されるものであることは当然であり,確立された方法ではないので考慮して使用して頂きたい.
本特集では,誌面の都合で消化管吸収過程における薬物相互作用事例の一部のみをまとめたことを断っておく.
【本特集の使用法】
― 相互作用メカニズムの分類 ―
消化管吸収における薬物相互作用は,薬剤が経口投与されてから血液中へと吸収される過程の色々な場面で起こる.薬物相互作用の内容は,大きくわけて次のようになる(ここで,A は相互作用を仕掛ける薬物あるいは食(食事,嗜好品,飲料物など)であり,B は相互作用を受ける薬物あるいは食である.
1A が胃排出や消化管運動機能を変化させて,B の消化管吸収が変化する.
2A が消化管粘膜細胞での代謝分解・分泌(排出)機能を変化させて,それによって解毒される Bの消化管吸収が変化する.
3A が消化管粘膜細胞でのトランスポーター機能を変化させて,それによって輸送される B の消化管吸収が変化する.
4A が消化管の血流速度を変化させて B の消化管吸収が変化する.
5A が消化管内の pH を変化させて B の消化管吸収が変化する.
6A が B の消化管内での溶解性を変化させて B の消化管吸収が変化する.
7A が B の腸管リンパ吸収を変化させる.
8A と B がキレート形成したり複合体を作って B の消化管吸収が変化する.
9A が消化管内で B を分解或いは崩壊させて B の消化管吸収が変化する.
10 食べ物の中の成分(B)の消化管粘膜細胞における代謝分解や消化管吸収を A が変化させる.
― 相互作用の重篤性の分類 ―
★★★:相互作用の問題を避ける必要があり,薬剤の投与などの処置を中止したり,相互作用を回避できる代替薬を選ぶ.
★★:相互作用の問題を避けることが望ましいが,あえて薬剤の中止や変更を行わない場合には薬剤の投与量の調節などを行うと共に,投与間隔の調整,患者の症状・状態変化を監視することが必要である.
★:特に投与量の調節,投与間隔の調整などは必要ないが,相互作用の認識を持って患者の症状・状態変化を監視することが必要である.
以上の1~10,★~★★★は各項目の薬名の右肩に記載した
九州大学大学院薬学研究院臨床薬学講座 教授澤田康文
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