御存知!七十年代後半期 Yesの音楽性転換期 隠れ名盤「トーマト」 日本独自リマスター紙ジャケット仕様限定盤 国内盤中古でございます。
盤共に非常に状態の良い中古でございますが、ジャケット表右下角に若干の角打ちがございます。
日本独自リマスターでHDCD方式を採用したもの。後のKing Crimsonリマスターのあり方に影響を与えたとして知られるものでございます。
現行のリマスター版は当時の録音時のノイズ等の処理を行っている事もあり、ある種リミックス的でリリース当時は賛否両論ございました。
されど、こちらの旧リマスターはオリジナル・マスターのあり方に沿うものであり音質もアナログ盤的音質を意識したもので非常に良心的でございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップは、Jon Anderson(Vo、Per)、名手故Chris Squire(B、Vo)、名手Steve Howe(G、Vo)、技巧派名手Rick Wakeman(Key)、セッション系名手Alan White(Ds、Per)となります。
技巧派名手Rick Wakeman復帰第二弾スタジオ作となります。プロデュースはバンド自身、「長編曲の編集はお任せ」のEddie Offordから離れて二作目となります。
長年の共同プロデュースのEddie Offordと袂を分かち、制作した前作に手ごたえを感じたバンドが引き続きセルフ・プロデュース。当時の時代性もあり、前作での楽曲のコンパクト化を更に進めた感がございます。
当時はニューウェイヴ全盛期もあり、その音楽性を取り込んだ感のある楽曲が揃います。
クラシカルな技巧派Rick Wakemanが前作から再加入もあり前作に引き続きバロック音楽的な構築美が聴かれる楽曲がございますが、Rick Wakeman脱退以前のものではなく非常に洗練され複雑でありながらも
ニューウェイヴ的なシンプルで合理的な感覚のものが聴かれます。
民族音楽的なパートは非常に薄くなり、八十年代に向けての音楽性の転換・模索が感じられるものでございます。
演奏・アンサンブルはSteve Howeに代表される案外テクニカルな感覚があるもので複雑。但し、その目指す音楽性が消化・理解出来ているかどうかは疑問。
但し、楽曲毎にクオリティが異なるものが多く、賛否両論分かれた作品である事がお判りになられると存じます。
ヒットしたものの前作よりチャートアクションや評価が低く、これがバンド内に不穏な空気を齎す事となります。そして名プロデューサー ロイ・トーマス・ベイカーを迎えた運命の「パリ・レコーディングセッション」........................
当時はプログレだけでなくHM/HR等々大物バンドやミュージシャンが八十年代に向けて試行錯誤を繰り返す時代。その重要な一作品でございます。
現在では90年代以降のプログレ系ミュージシャンが好む作品としても再評価が成されている作品でもございます..........................また後の「ABWH」にも繋がる感のある音楽性でもある事が興味深い所でもございます...........
以前よりは理解し易い感のある作品でございますが、正直聴き手を選ぶ感のあるものでございます。当時の音楽ファンの感受性が如何に豊かで幅広いものであったかが窺い知れるものでございます.................
この機会に是非。