2000年8月24日、格闘家アンディ・フグは、35歳という若さでその生涯を閉じた。病名は急性前骨髄球性白血病。10万人に6人しか発病しないという難病だった。『アンディ・フグの生涯 History of Andy Hug』は、その闘病の一部始終を見届けた著者による、アンディの生涯の記録である。 それは、奇跡的な「ラストファイト」だったという。アンディの周囲は、正道会館館長でK-1プロデューサーの石井和義、ボクシング元WBA世界王者平仲明信トレーナー、正道会館師範代でK-1レフェリーを務める角田信朗らが固めていた。アンディを襲う病魔を格闘の相手に見立てた、いわばセコンド役である。昏睡状態が24時間を超え、やがてアンディの心拍数が下がり始める。「アンディ、まだダメだよ」「ハンズ・アップ! ハンズ・アップ!手を上げろ!試合は終わっちゃいないんだから」。すると、限りなく0に近づいた心拍数は上昇する。「よ~し!できるじゃないか、アンディ!そうだ、その調子だ!」。そうしてアンディは、3度も蘇生する…。