日本独自新規リマスターの模様で日本特有高音中心の幾分杓子定規的な感のあるものでございますが、非常に良心的な音質となっております。
また、紙ジャケット仕様は以前とは異なる仕様となっております。
内容は言わずもがな。
ラインナップは全盛期。
Jon Anderson(Vo)、名手故Chris Squire(B&Vo)、名手Steve Howe(G&Vo)、名手Rick Wakeman(Key)、セッション系名手Alan White(Ds)となります。
(数曲のみBill Bruford在籍時録音)
「危機」完成後にジャズ系名手Bill Brufordが脱退(King Crimsonへ移行)、セッション系名手Alan White加入。
新ラインナップ御披露目のライヴ盤となります。
1972年2月19(または23)日アメリカ・ニューヨーク ザ・アカデミー・オブ・ミュージック(Bill Bruford在籍時)。
1972年11月1日 カナダ・オンタリオ州 オタワ・シヴィックセンター、 12日 アメリカ・ノースキャロライナ州 グリーンスボロ・コロシアム、
15日 テネシー州 ノックスヴィル・シヴィック・コロシアム、20日 ニューヨーク州 ナッソー・コロシアム、
12月15・16日 イギリス・ロンドン レインボウ劇場(かのBadgerのライヴ作と同じ録音)での収録となります。
そもそもバンドの仕切り役たる故Chris Squireはかの名手Aynsley Dunbarを加入させたかった模様でございますが、
(ex-John Mayall & Blues Breakers、Jeff Beck、The Aynsley Dunbar Retaliation、David Bowie、Frank Zappa、
後にJourney、Jefferson Starship、Whitesnake、UFO他)
他のメンバーの反対に遭いAlan Whiteを選択という経緯がございます。
但し、これが大英断。
ロック系セッション(Paul Kossoff、John Lennon等)で知られたAlan Whiteのスタイルが前任と異なり、ロック的な躍動感を伴うもの。
これがバンドの音楽性にロック的な躍動感を齎します。
リズム隊を組むChris Squireのスタイルもここで確立。後々に繋がる非常にロック的な躍動感を伴う演奏に移行しております。
そもそもYesは「長尺曲の編集は御任せ」Eddie Offordに頼るアルバム制作。
完成したものの如何にライヴで再現するか?で議論とリハーサルを繰り返すバンドでございます。
(これに嫌気が差して後に加入のPatrick Morazがあっけなく脱退。
譜面通りの演奏に飽き、日々スポンタニアスさを演奏に求めるBill Bruford脱退の理由にも繋がりますが.......)
その苦心の結果とも言えるものでございます。
驚くべき演奏力とアンサンブルでございますが、スタジオの緻密さとは異なるもので非常に勢いに満ちたもの。
ライヴならでは迫力やスリリングさが伴うものでございます。
また現在とは異なり、機材的に制約があった当時のライヴでの再現具合が非常に興味深いものでございます。
またSteve Howeが用いるジャズ・ギターの名器の音色にも注目でございます。
Bill Bruford在籍時とのアンサンブルの違いも興味深いものでございます。
(Bill Bruford在籍時録音にはドラムソロも加えられておりますがBill Brufordの演奏スタイルの確立は後々、
King Crimson解散~Dave Stewart率いるNational Healthとの音楽的邂逅~ソロ作”Feels Good To Me”~U.K.の時期でございます。
発展途上のスタイルが聴かれる事でも貴重なものでございます)
選曲もベスト選曲と言えるもの、当時大ヒットしたRick Wakemanの大傑作ソロ「ヘンリー8世と6人の妻たち」の抜粋ヴァージョンも収められております。
現在では入手が困難。この機会に是非。
注:発送方法は変更になる場合がございます。宜しくお願い致します。