
1970's vintage YEMA “Flygraf” Chronograph
Ref. : 92103P
Cal. : Valjoux 7736
Bezel : original pilot bezel
solid stainless steel
ケースサイズ:縦46.5mm 横41mm(リューズ除く)
厚み:11.5mm(ドーム風防含む)
ラグ幅 : 20mm
70年代製造のYEMAフライグラフです。
特徴的なダイヤルが人気のあるヴィンテージYEMAシリーズの中でも3レジスタークロノグラフは非常に珍しく国内海外問わず需要の高いモデルです。
特に同シリーズのラリーグラフやヨッティングラフに比べ、非常に個性的なケースデザインや文字盤の表情でありながら価格が他二つより手ごろな点も魅力的です。
(ラリーやヨッティングラフはchrono24でも70万円平均となっています)
全てのパーツは「フルオリジナル」となります。
サービスパーツや交換部品は有りません。
この時代のYEMAは竜頭には刻印がなく無地となります。こちらも勿論当時のままです。
ミドルケースと風防に関しては素晴らしく、ノンポリッシュの状態を維持しています。
ベゼルは青色が綺麗な二重リングベゼルになっています。
文字盤側のシルバーのベゼルは固定されており、青色のベゼルが両方向に回転します。
これを用いてパイロットは航空に必要な各計算を行っていました。
時代的にノンクリックな挙動ですが、ベゼルの回転テンションはしっかりと保持されており、
グラグラだったりすぐ回ってズレてしまうような事はありません。
ダイヤル、針、クロノ針など全てオリジナルです。
特にYEMAの象徴的な三角形のクロノ針は、たまにサービスパーツ(サービス品は三角が小さい)に変えられているものが見受けられますため現在の状態は貴重です。
また、クロノ針のみ夜光が無いですがこの仕様が当時の正常な状態となります。
60秒スモールセコンドの針に関してもこちらのバーハンドが純正仕様です。
トリチウム焼けは均一で12時間積算系の個性的なアワーマークも欠けることなく綺麗に残っています。
個性的なミドルケースはフルステンレススチール仕様になります。
特にテーパーのかかった側面の傾斜は鏡面処理になっているので、周りの景色をよく反射してキラキラと輝きます。
削り出しのディティールがケース表情として重要な部分ですので、エッジ等未研磨の状態は大変需要が高いと思います。
搭載のムーブメントはバルジューCal.7736が採用されています。
70年代のクロノグラフ機として質実剛健で汎用機の安定性を誇ります。
昨今は特に時計業界の価格傾向が上がり、こういったバルジュー機も貴重な扱いになってきました。
7736の良いところとしてはパーツが未だ豊富に入手可能で、2桁バルジュー機のようにパーツ価格がまだ高騰していないところです。
非常に精度も良くOH代も手頃で管理しやすい機械と思います。
リューズは一段引きで針回しが行えます。
裏蓋に関しても大変良い状態です。
写真のように細かなスクラッチはあれどライトポリッシュ以下の作業で充分消える範囲です。
(ただしポリッシュすると前述のエッジなどが丸まってしまうため、オリジナル性を重視する場合おすすめはしません。)
風防は傷等一切なく新品状態を保っています。
変色やヒビ、エッジの丸まりもありません。
竜頭もぐらつきなく大変綺麗です。
同様にクロノのスタート/ストップ、帰零も完璧です。
この個体はヴィンテージ専門の時計店(恵比寿)でオーバーホールを完了しております。
日差や各動作は完璧です。
秒針は一周スムーズに動き、クロノ針及び積算計の不具合もありません。
個体数も少なく市場では珍しいコンディションとおもいます。
外装だけでなく内装まで綺麗でオリジナル性の保った個体は出てくる事は殆ど無く、
こちらのリファレンス探されていた方はぜひ如何でしょうか。