英語朗読『交渉は創造である The Art of Negotiation』 CD全8枚揃
著者のマイケル・ウィーラー教授は、二十年以上にわたりハーバードビジネススクールで研究を続けてきた、交渉術の専門家です。本書では、同校でウィーラー教授が世界中の経営者や官僚、企業幹部たちに向けて行っている交渉術の講義を、たっぷりと味わうことができます。
その交渉術の一番の特徴は、「交渉は動的な過程である」という前提に立っていること。
実は、「ウィンウィン理論」を含むこれまでの交渉理論には、ある限界がありました。それは、そうした理論は双方の利害や目的、そして交渉が決裂した場合の次善策などが「静的」、すなわち変わることがないと考えていたことです。
しかし、実際の交渉においては、互いの利害はもちろん、状況やパイの大きさまでもが目まぐるしく変化します。そのため、今までの交渉理論は現実の交渉に対応できていなかった、とウィーラー教授は語ります。
そこで、ウィーラー教授が生み出したのが、「状況の流動性を味方につけ、創造的な合意を勝ち取る」交渉術。本書では、その極意が豊富な実例と実験結果をもとに解説されます。
例えば、1400ページを超える原稿をめぐった、出版社と作家との交渉。――出版社は原稿を大幅に削ってほしいが、作家は1ページも削りたくない。一見、解決策がないように思われるこうした交渉でも、ウィーラー教授の交渉術を使えば、両者の利益を満たす創造的な合意を勝ちとることができるのです!
他にも、地権者の入り組んだ土地買収を成功させた若き不動産営業マン、少ない予算で映画『オーシャンズ11』を実現させた映画プロデューサー、さらには誘拐された弟を犯人から取り戻した著者の教え子など、様々な交渉人からそのテクニックを学べます。
これまでに、数千人にものぼる世界中のエリートたちが受講した人気講義!
マイケル・ウィーラー プロフィール
ハーバードビジネススクール教授。ハーバードビジネススクールで93年から交渉術の講義を持つ。マサチューセッツ工科大学(MIT)で実際の紛争や争議を研究するチームに、ハーバード大学、MIT、タフツ大学による、大学を超えた交渉学プログラム(PON)に参加。ハーバードビジネススクール・グリーンヒル賞を受賞。あらゆる企業や政府、組織に対して、交渉や紛争解決の手段を指導するNPO「The Consensus Building Institute」の共同代表も務める。2014年9月よりハーバードビジネススクール・シニアフェローに就任