「完全朗読版「平家物語」(全12巻・全29枚揃)」新潮CD
ディスク枚数: 全29枚組 揃
フォーマット: CD
レーベル: 新潮社
内容説明:
◆平家物語(全12巻)
琵琶法師たちの口承によって、時代を超えて語り継がれてきた古典文学の傑作『平家物語』を劇団前進座の俳優・嵐圭史が全巻原文朗読。[テキスト付]
琵琶語りではなく朗読です。新潮社の日本古典集成の百二十句本を嵐圭史が丁寧に情感たっぷりに読み上げています。もともと文字を目で追う読み物ではなく琵琶法師の語り聞かせを耳で聴くことを前提とした文学だったので、こちらの方が平家物語鑑賞には適していると思われます。盛者必衰の感動が惻々と伝わってきます。
水上 勉
嵐圭史さんの知盛を見た。木下順二作「子午線の祀り」初演の時である。
圭史さんは知盛の役を得て生々していた。永年の修行が実をむすんでことばがとにかく、明晰。
名俳優も出演していたが圭史さんはひけを取らなかった。
平家物語は山河慟こうの歴史物語である。
これをぜんぶ圭史さんが語る。
夢ではないか。生きていてよかった、と思う。
黒柳徹子
知ってるようで、本当は、よく知らない「平家物語」。
でも、どこか気になっている「平家物語」。
人間、最後は死ぬのだと、わかってはいても、なお全力をつくして、駆けぬけていった人々。
こんな時代だからこそ、私たちには、いま、「平家物語」かも知れないのです。
平知盛の役で演技賞を受賞した嵐圭史さんが、七年の歳月をかけて読みあげた渾身の朗読。
目を閉じて、あなたの心で聞いてほしいCDです。
森繁久彌
“祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり”
この一行に魅せられて、中学生の頃、皆が暗記したのである。
云うなれば、平家物語は若き日の座右の友であり、私たちの血肉になった、往年の名文であった。
この長文の“平家物語”を全巻、嵐圭史さんが読んで録音されたは、けだし素晴らしいこと、云うなれば躰の中に歴史が入ったようなものと、考える。
「盛者必衰、会者定離」――か。