レア盤しかも70年くらい前の物として保存状態非常に良好
フルトヴェングラーがモーツアルトをやるとこうなる・例えば40番は非常に簡明で素直な演奏です
そいう言う意味で現在われわれが聞いている40番とは可成り違うイメージで、そこがある意味で新鮮です
英EM録音 を仏PATEがカッテイング 、そして日本の東京芝浦電気レコード事業部が丁寧プレスした200グラムフラット重量盤です
モーツアルト交響曲40番とアイネクライネナハトミュージック
①1948年ウイーンフイルとフエラインザールでのセッション録音、録音版元は英EMI
中立国オーストリーは戦後の復興も早く、ウイーンフイルもすでに定期演奏会を始めていたころです。
レコードへのカッテイングは仏EMのPATHEが担当、当時のPATHEにはレコードカッテイングの匠がいて
重点レコードは仏PATHEにも依頼していたようです
併せてこのレコードの表紙もフランス製フランス語での気品あるものでとても楽しく貴重です
②そしてプレスは正式発足前の東京芝浦電気レコード事業部による盤です、HA1018の番号からすると1956年頃の発足1年後の初期の発売盤と推察されます
③
財界の巨人・石坂泰三は東芝の新規事業としてレコード事業を選びます、英国のEMIと合意し日本でのEMI盤の販売権を獲得します
川口に新規にレコード工場を建設、当初は金型は英国EMI作成のものを使用し満足音質が得られるまで試行プレスを繰り返し技術を磨きます、従ってこの頃の東芝電気事業部盤は
プレスの要求水準が高く版元の金型をそのまま使用していることもあって非常に良質の音が出ている盤のみ市場に出していました
東京芝浦電気事業部盤は1955年から58年まで続き59年から東芝音楽工業となり、マスターテープをEMIから貰い、金型を逐次東芝音工の自家製に切り替えていきます
東京芝浦電気盤には黒盤と赤盤がありますが黒盤が古く、赤盤は1957年頃の後から出てきたものです
③今回出品するこの盤はジャケット、スリーヴ、盤面共に殆ど使用感のない非常にめずらしいものです
このレコードが発売された1955年は昭和30年、この頃の学卒初任給は7000円でした。このレコードの発売価格は1500円ですから
いかに当時のレコードが高かったか、わかります。レコードは非常に高いものですから①できるだけ何回も聞く、友達にも貸して徹底的に聴く、
したがってレコードはどうしても傷がつく②超貴重品として大事にする、ほとんど聞かないで大事にしまっておく、のいずれか2極でした
今回出品したこのフルトヴェングラーのモーツアルトはそのうちの②に相当するものだと思います