表紙カバーは、ビニールの保護シートで覆ってあります。
「Z80」とかの「 8ビット・マイコン」の時代の
CPUの「データ・バス」や「アドレス・バス」を外部に引っ張り出す時の
タイミングやドライブ能力(ファン・イン,ファン・アウト)とか
考慮しなければならない注意点とかが網羅的に解説されています
(CPUそのものについての説明はありません!)
当時のCPU的に電気回路はTTLをメインに構成されていますし
現代のワンチップマイコンでI2Cとかの構成から考えると
不要で意味不明に感じる部分が多々ありそうですが
当時は、周辺回路を構成するには必須だった部分でした。
「ただ、動いた動いた」で済ますのではなく
この本に書かれていることは
信号線ひとつひとつで、一度は確認しておくべき事柄です
この辺りを蔑ろにしておくと
回路を追加した途端に動かなくなって
原因も訳がわからない…という結果に…
Z80だけではなく「68系」のバスについても説明されていますが
後半の実基板として動作解説する回路図は「Z80」となっています。
個人的に、ちょっと「重箱の隅」過ぎると感じる指摘もありますが
製品として世に出すものなら「これくらいきっちり検討されていれば安心」できるというものです
ただ、PIOとかの「周辺LSIは初期設定が必要だから」という理由で
「使用を控える」というような記述があるのは
流石に「それはどうなの?」と思いました。
(電源投入時やリセット期間は、デフォルトで入力になってる訳ですし)
最近の電子工作関連の本とは趣が異なる分野になるのかもしれませんが
当時の設計実務技術者が記しているということが実感できる本だと思います。
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