★エドガー・ドガ(Hilaire Germain Edgar de Gas, 1834 - 1917年)はフランスの画家、彫刻家。父は銀行家で上流家庭に育ち、初め法律を学んだが、のちに国立美術学校に入学。アングルの弟子ルイ・ラモートに学び、アングルとコローに傾倒。その後イタリアを拠点に活動し、古典主義的傾向を示した。 70年代に自然主義文学者エミール・ゾラらとの接触を通じ、現実生活の描写に転じ、踊り子の連作を通じて運動の瞬間にある形態と空間の調和を追究するなど独自の画風を確立する。印象派の一人とされるが、戸外制作でスケッチをすることなく、デッサンと古典的な技法に基づいて絵を描いた。また、自然がまとう光ではなく、バレエやオペラ、競馬場、都市の生活に関心を向けたという点でも同派の他の作家とは一線を画す。「踊り子の画家」とも呼ばれ、バレエの稽古の様子や舞台裏などを題材とした作品を数多く手がける。晩年はパステル画を中心に彫刻作品の制作にも取り組んだ。