
今、外国人観光客のインバウンドで大変な売り上げをたたき出している百貨店・・・・・、中華系のうっとうしい外国人だらけの見下げ果てた百貨店・・・・・、そんな百貨店も、昭和世代の日本人にとっては、「夢の国」でございました。日曜日、よそ行きの服を着て家族みんなで百貨店に行き、洋服コーナー、靴売り場、そして、おもちゃ売り場に食品売り場、挙句の果てには屋上の遊園地などを巡り、最後はレストランで食事・・・・・。やはり、近所の市場や商店街で買い物をするのとは違います。まさに、そこに行くだけで全てが揃う「パラダイス」、それが百貨店でした。
では、宝石に関してはどうでしょうか。店頭に並ぶ商品を見渡すと、私のように目が肥えた者から見て、全くと言ってよい程、上級品はございません。そこまで劣悪なものはございませんが、ほぼ中級品での品ぞろえです。恐ろしい事に、値段だけは、上級品の値段ですが・・・・・(驚)。つまり、某の目から見て「ぼったくり価格」です・・・・・(笑)。「果たして、こんなの、買う馬鹿はいるのかなあ・・・・・?」と、ちらりと覗き見る度に思うのですが、それがいるんですよねえ・・・・・。インターネットなんかで買い物をしてなさそうな年配のご婦人が、売り子さんとの会話を楽しむかのように、笑顔で宝石の話をしているのです。まあ、大体、百貨店での値札は、仕入れ値の12倍ぐらい(町の小売店で6倍ぐらい)の値が付いています。インターネット販売のように、経費が毎月500円という訳にも行かず、百貨店への出展料、高騰する人件費、広告費などが上乗せされるので、致し方ないのかもしれませんが、それにしても高いです。百貨店で宝石を買うなんて、「バカ」を通り越して、「大バカ者」です。まあ、人の勝手ですけれど・・・・・(笑)。
さて、今回、皆様にご紹介する商品は、およそ百貨店で店頭に並んでいるぐらいの中級品品質のエメラルドです。ただ、百貨店のエメラルドと違うのは、サイズが、こちらの場合、格段に大きいです。2ctを超えています。もし、百貨店で、このサイズのエメラルド製品が売られる場合は、「上」「中」「下」で言うと、「下」のランクのエメラルドが使われます。いわば、ほぼ透明度を感じないような、詰まった感じのエメラルドになります。もし、これだけの品質で、これだけのサイズで、しかも、百貨店で製品として売られると、150万円前後になるでしょう。これぐらいの値段になりますと、買える人は極端に減りますので、こういった大きなサイズなら、「上」「中」「下」で言うと、「下」のランクのエメラルドを使って、目の悪い年配のご婦人を言いくるめ、50万円前後ぐらいで売るのです。これが、百貨店で宝石を買ってしまうインターネット難民系「おばあさん」のたどる道です。
もちろん、インターネットはインターネットで難しい側面もありますので、「宝石の事が多少分かっている消費者」でないと、合成石や、酷い場合だとガラス玉をエメラルドと勘違いして買わされる場合もあります。一つの目安ですが、中級品以上ならば、1ct当たりの値段が5万円を下ることは絶対にない事と、あと一つは、美しい品質のエメラルドを、ありのまま写真で映し出すのは非常に難しい色石ですので、もしも、1ct当たりの値段が5万円(350ドル)以下で、しかも、とても美しいグリーンで写真に掲載されていたら、それは、よく見せる為の画像修正をしているか、もしくは、偽物だと判断しても良いと思います。ついでに申し上げておきますと、上級品以上ならば、1ct当たりの値段が30万円(2000ドル)を下ることはありませんし、類まれなるレベルの最上級品ならば、1ct当たりの値段が100~150万円(1万ドル行くか行かないか)を下ることはありません。。これは、鉄板です。エメラルドの購入は凄く難しいので、初心者、中級者の方は、どうぞ、ご参考に。なお、エメラルドの品質は、「産地」「オイルの有無・程度」「樹脂含侵の有無・程度」「着色の有無」「カラット数」「全体的形状」「表面の小傷の有無や程度」「内包物の状態(多寡)」「色味」「照りの有無・程度」などを総合的に判断して決めます。買い付けの時は、瞬時に判断が必要です。全てに完璧を求めると、すごい値段になりますのでどのあたりで折り合いをつけるかですね。お値段の割にはお買い得な商品を選ぶのが良いのではないでしょうか。例えば、当商品のような・・・・・。
*実物は、こんなしょぼいグリーンではなく、もっと華やかさを持ったエメラルドグリーンです。中級品と申しましても、マッサ太郎(当方)の中級品ですので、かなりの美しき緑色をたたえています。お受け取りになられた時、「え~っ。こんなに美しい緑色だったの…。で、写真より美しい商品が送られてきたのは初めてです・・・」と仰ると思います。サイズも大きいし、ぜひ、お勧めします。通常、ルースコレクターさんだと、ほとんど持っていない「サイズ&クオリティー」だと思います。随分と昔、パライバの師匠から購入したルースですので、間違いのない品でございます。「製品にするとすごく良いのが出来る」と、爬虫類系のお顔にくっついている二つの目玉をバキバキにして、力説しておられたのを覚えています。ちなみに、ノバエラというのは、ブラジルでNO1だったエメラルド産地です。大阪の宝石業者ですらコロンビア産と見間違えるぐらいの、美しいエメラルドが採掘されていたんです。ただ、ほとんど尽きたので、10年以上前から、もう、ほとんど、市場に出回っていません。