アール・ヌーヴォー 作品集 写真集 解説 122点
茄子形花瓶 トンボ文花瓶 マグノリア文水差し 花文花器 アラベスク文花瓶 風景文花瓶 紫陽花文花瓶 朝顔文ランプ カラー文花瓶 冬景色文花器 アザミ文花瓶 アイリス文花瓶 スミレ文花器 フクシア文花器 フリージア文花瓶 ほか
内覧会 会期:2007年8月7日(火)~8月13日(月)
会場:日本橋三越本店本館6階ヨーロッパ装飾美術サロン
本会期1 会期:2007年8月14日(火)~8月20日(月)
会場:日本橋三越本店本館6階美術サロン
本会期2 会期:2007年8月21日(火)~8月27日(月)
会場:日本橋三越本店本館6階美術特選画廊
約30x21x0.8cm
52ページ
フルカラー
※会場限定・絶版
※価格表付き 全122点の売出価格掲載
デパート/百貨店個展は、各わずか7日間程度という短い会期の上、
一部の上得意顧客・会場限定のみでしか入手できないものです。
大変貴重な、展示即売会の販売図録・個展カタログ・図録集・作品集・作品写真集。
アール・ヌーヴォー/アール・ヌーボーの工芸ガラスを代表するエミール・ガレとドーム兄弟による、
花瓶、花器、蓋物、ランプ、香水瓶などの美術工芸ガラス作品を紹介。
厳選された逸品・本物真作122点の作品写真と寸法を掲載した図録本。
ガレ62点、ドーム60点。
数千万円のものから、数百万円クラスを中心に、数十万円の小品まで極上品ばかりを集めたもの。
サイズ、技法、制作年代、サインの形式、サインの位置、サインの文言もあわせて掲載。
(「側面に刻銘でGalle」など)
主要な作品には解説も付し、真贋の鑑定にも役立つものとなっています。
エナメル、グラヴュール、カボション、エッチング、マルケットリーなどの技法解説もあわせて収載。
初回の売り出し・販売場所や制作発表時期を証明する上でも、真贋鑑定などにおいても、
このような図録は、鑑定書以上に価値ある存在としてコレクターに重宝されるリファレンス本です。
コレクター、愛好家必携の大変貴重な資料本。
【ごあいさつ】
アール・ヌーヴォーは19世紀末に起こり、フランスを中心として世界的に波及した芸術運動です。曲線を主体とする新しい美のスタイルで工芸・絵画・建築など幅広いジャンルで斬新な装飾美術が生まれました。ガラス工芸の分野においては、エミール・ガレやドーム兄弟によって今迄にない様々な技法と表現方法が生みだされました。その芸術性の高い優れた作品は、ガラスの歴史に金字塔をうち立てたといえます。
毎夏の恒例となりましたガレ&ドーム展。今回は季節を感じさせる草花や昆虫、風景などをモチーフにした作品を中心に120余点を取り揃えました。
世界中の多くの人々から愛され魅力溢れるガラス芸術を何卒、この機会にご高覧賜りますようご案内申し上げます。
【内容】
主催者挨拶
寄稿 ガレのガラス芸術の真底 鈴木潔
技法解説
エミール・ガレ年譜 肖像写真
エミール・ガレ作品カラー写真図版 62点
ドーム兄弟年譜 肖像写真
ドーム兄弟作品カラー写真図版 60点
【作品解説一部紹介】
1.ガレ 椎の実とクワガタ文花瓶
成珀色透明ガラスに、黒褐色ガラスと茶褐色ガラスを重ねた三層被せガラスの作品。精なグラヴュール(手彫り)で、椎の実とクワガタ、背景には樹皮文様が彫刻されている。ガレが1880年のパリ万博で発表し命名した、黒を基調とする「悲しみの花駅」シリーズの一つである。「悲しみの花瓶」と命名された作品には、生と死・善と悪など人間の深いテーマを表現した芸術性の高い作品が多く、ガレ芸術の核を為し、現代においても高い評価を受けている。本作品は、色彩を排した黒のガラスで、風にざわめく集・椎の実・枚にうずくまるクワガタといったモチーフを、卓越したグラヴュール彫刻で橋く事により、迫力のある重厚な作品に仕上がっている。ガレ工房のグラヴュール彫刻の技量の素晴らしさがうかがえる作品。
高さ:32.5cm
サイン:側面に刻銘でGalle
制作年:1800年代
2.ガレ 茄子形花瓶
花器全体で茄子の形を表現した自然主義的作品。実を形づくる本体は、淡い乳白を帯びた半透明の素地にマルケットリー技法で茄子の花や不定形なガラスの組片を象嵌。花弁の細部をグラヴュールで研磨している。頭の部分は縦縞の糸状ガラスのはいったスモークガラスで、ヘタ状に形成し本体と溶着している。上端は植物の受様に仕上げ、有機的なデザインとしている。マルケットリーは木工細工に用いられる象嵌をガラスに応用した当時の新技術で1898年にガレが考案し特許を取得した。ガレの没後は制作が困難なためガレ工房でも作られることがなくなった幻の技法。1900年のパリ万国博覧会には本作品の同形作が出品されている。
高さ:29.3cm
サイン:側面に刻銘でGalle
制作年:1900年
63.ドーム カラー文花瓶
内側にピンクを被せた透明素地の花瓶。カラーの花にあたる部分に水色の板状ガラスを熔着したうえ、全面にわたって褐色のガラスを重ねている。エッチングでカラーを浮彫りし、花と芯をグラヴュールで細密に仕上げている。素地にもマルトレ(錠目)を施した彫刻的作品。同じ作例が、北澤美術館に収蔵されている。
高さ:38.5cm
サイン:側面にレリーフでDAUM NANCY
制作年:1900年頃
67.ドーム 冬景色文花器
二層の透明ガラスのあいだに黄色とオレンジの粉末ガラスをはさみ素地とした花器。エッチングで木々を浮き彫りにし、黒エナメルで陰影をつけている。また、白色のエナメルを厚く盛りつけることで木の枝や素地に降り積もった雪を質感豊かに表現している。
直径:30.5cm
サイン:底面にエナメル彩でDaum+Nancy
制作年:1900年頃
ほか