グレアム・コクソンがブラー在籍時にソロ作を作りはじめたとき、そのソロ作は、ソロのかたわらで制作に携わったブラーのポップでメロディアスなアルバムにわざとさからっているように思えた。そうした一連のソロ作は必ずしも悪い出来ではなかったが、ところどころ不必要なまでに不可解で、まるでメロディーを駄目にする何かが潜在的に備わっているかのようだった。だがブラーと永遠に決別したこの5作目のソロアルバムでは、うれしいことに自らも一役買ったブラーのアルバム以上にリラックスしているように見える。すばらしいポップソングが目白押しで、まっとうな評価をしてくれる世界ならば、ヒット曲が数曲生まれそうだ。
大衆性を持つことにコクソンがもはや尻ごみしていないという事実は、ブラーが商業的に全盛期を迎えた90年代半ばのアルバム『Parklife』『The Great Escape』を担当したスティーヴン・ストリートをプロデューサーに迎えたことからも確認できる。その成果はすばらしい。コクソンとストリートは思うがままに作品に取り組んでいる。「Freakin' Out」は親しみやすくパンクなパーティー・トラックで、ザ・ジャムを思い出させるし、「Spectacular」は欲望についての奔放で愉快な宣言。本作のベストトラックであるファースト・シングルの「Bittersweet Bundle of Misery」は、ブラーの「Coffee & TV」の図々しい盗作だ。コクソンは本作で目ざましい仕事を果たしている。これからも今の水準を落とさずにいられたら、「ブラー時代の活動は、将来の成功を予感させる単なる序章に過ぎなかった」と評価される日がくるかもしれない。(Michael Turner, Amazon.co.uk)
ブラーの元ギタリスト、グレアム・コクソンの通算5枚目のソロ・アルバム。ブラー他を手掛けた、スティーブン・ストリートがプロデュースを担当。
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邦盤。ボーナストラック収録。
オフィシャル・プレス・リリース訳
歌詞、対訳、解説、帯付き。
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