独創的な機構とスタイルが特徴のヴィテッサ/Vitessa Tです。Voigtlanderならではの、がっちりとした西独のカメラ。美品&完動品。レンズ3本、ターニットファインダー、50mm用レンズキャップ付。
Vitessaは、西ドイツのVoigtlander社が製造したレンジファインダーカメラのシリーズ。Vitessa Tは1957年発売のシリーズ最終形で、レンズ交換式になりました。
Vitessaの最大の特徴は、上に突き出たシャフト=プランジャーでしょう。下まで押し下げると、ワンアクションでフィルム巻き上げとシャッターコッキングが同時にできる、当時の画期的機構。あんまりこんな仕組みは見ないですね。このプランジャーは、下部付近に格納できるようになっています(画像2)。
Vitessa Tでは、右肩にセレン式露出計が組み込まれています。
出品には、標準、広角、中望遠のレンズ3本が付属します。標準レンズは、Color-Skopar50mmf2.8、映りに定評のあるテッサー型のレンズ。広角のSkoparet35mmf3.4は、レトロフォーカスで有名なP.Angenieux Retrofocus 35mmf2.5 TypeR1のレンズ構成とほぼ同一で、優秀かつ軽量(https://spiral-m42.blogspot.com/2013/12/voigtlander-skoparex-35mm-f34-dkl.htmlより)。確かにAngenieux R1と比べるとメチャメチャに小さいです。中望遠はDynaret100mmf4.8、非常にコンパクトで、写りは綺麗で柔らかい感じ。
<コンディション>
1.本体
・外観:アタリ、キズ、ヘコミ、サビ等無く、良く捜せば微細なスレが少しある程度の美品です。(画像ご参照)
・ファインダー:チリ、カビ、クモリ無クリヤーです。二重像合致式で、二重像もはっきりし、無限遠も合致しています。
・シャッター:B、1~1/500。低速から高速まで問題無く稼働。1秒は1.5秒位に粘ります。
・セレン露出計:生きていて針も良く動き、ASA400まで使えます。ASA100、曇で、絞り5.6、1/125秒なら大体正確でしょう。
・カメラ内部:綺麗です。
・プランジャーの動作、レンズ交換、裏蓋の開閉、フィルムの装填・巻き上げ・巻き戻し、フィルムカウンター順調です。(試用フィルムを装填して確認済み)
2.レンズ
・外観:35mm、50mmはアタリ、ヘコミ、キズ等無く、外観も綺麗です(画像ご参照)。100mmは多少使用感があり、小傷があちこち見られますが、まずまず綺麗です(画像8)。
・絞り:3レンズとも順調に作動、羽根にサビ無し。
・距離ヘリコイド:3レンズともスムースに作動。少し固いくらいです。
・光学:3本とも、キズ、カビ、ホコリ等無く、綺麗でクリヤーです。わずかチリがありますが、65年以上も前のレンズです。
3.ターニットファインダー
50mmと100mmを、ぐるっと回転させて切り替えます。パララックス補正あり。正常に稼働。外観は、キズ、アタリ無く綺麗。光学もキズ、ゴミ等無くクリヤーですが、わずかに少し汚れあり。使用に支障ありません。本革純正ケース付き。
65年以上古いカメラですが、外観、機能、レンズ等良く保存されて来ました。突き出たプランジャーをガチャッと押すのが楽しい!、メカメカしさが楽しい、などクラシックカメラの雰囲気満載です。
またVitessa T用のレンズは稀少で、さらに3本とも綺麗なのは珍しいと思います。ファインダーも付きます。お手元にいかがですか。
送付品:画像1にあるものを送付します。(Vitessa T 本体、Color-Skopar50mmf2.8(本体取付済)、Skoparet35mmf3.4、Dynaret100mmf4.8、ターニットファインダー(本革純正ケース付き)、50mmレンズ用オリジナルフロントキャップ。)
<ご参考>
1.Vitessa Tマウントからのマウントアダプターは、現在Nikon、EOS用がeBayで販売されています。これらを用いれば上記のレンズをデジカメでも楽しめます。
2.英文マニュアルはここにあるので、使用時の参考になるでしょう。(
https://www.cameramanuals.org/voigtlander_pdf/voigtlander_vitessa_t.pdf)
(なお、写真は昼光で撮ったり、照明で撮ったりしているので、同じものでも一寸色調が異なるものもあります。)