【非売品TEST盤】独ETERNA パターネ/SKD ファスベンダー「カルメン」抜粋 稀少社内音承認盤 これがレコード原点の音
独ETERNA 826373 STEREO テスト盤 1LP。
ビゼー:歌劇「カルメン」抜粋
ブリギッテ・ファスベンダー(メゾ・ソプラノ)
ルドヴィク・シュピース(テノール)
ヴォルフガング・アンハイサー(バリトン)
アンネリーゼ・ローテンベルガー(ソプラノ)他
ライプツィヒ放送合唱団、ドレスデン・フィルハーモニー児童合唱団
ジュゼッペ・パターネ(指揮)シュターツカペレ・ドレスデン
(録音:1972年10月、ドレスデン、ルカ教会)
何とシュターツカペレ・ドレスデンによる歌劇「カルメン」です。
ドイツ、しかも東独での「カルメン」というと異色ですが、東独ETERNAにできないことはありません。ただし、指揮者にはイタリアのオペラ指揮者ジュゼッペ・パターネを起用し、カルメンにはブリギッテ・ファスベンダー、ミカエラにはアンネリーゼ・ローテンベルガーという名歌手を西側から呼び寄せ、そこにシュターツカペレ・ドレスデンとライプツィヒ放送合唱団という東独最高のバックが尽きています。東西を問わず、ドイツの歌劇場では1960年から70年代にかけてはイタリアオペラやフランスオペラでもまだドイツ語歌唱の公演が行われていました。この「カルメン」もその様な時代の名残りでやはりドイツ語で歌われています。しかしドイツ語はクラシックに最もなじむ言語です。「えっ、ドイツ語?」とは言わずにまずは聴いてみてください。ドイツ語の響きと重量感もなかなか良いものだと思えるはずです。
ファスベンダーが個性の強いカルメンを歌いますが、そのわきで天性の爽やかな声と人柄でミカエラを歌うローテンベルガーがたまらなく魅力的で劇中の清涼剤のような清々しさを与えてくれます。そして感心するのは、ライプツィヒ放送合唱団による合唱のうまさです。東独でダントツ1位の実力を持つこの合唱団は重要な演奏や録音では必ず起用される存在です。私もこのレコードを最初に聴いた時にはクレジットを見なかったのですが、合唱が出た途端「これはライプツィヒ放送合唱団だ」と思ったものです。
ちなみにパターネはこのオペラを極めて速いテンポで進めます。アルバム冒頭の前奏曲など聴いたことがないような猛スピードで始まり、私など思わず「あっ、45回転でかけてしまった」と思ったものです。
録音はエテルナが誇る巨匠エンジニア、クラウス・シュトリューベンで、ドレスデンのルカ教会で収録されています。
ここに出品するのは、ETERNAでの社内使用のために作られたたった一枚の音承用テスト盤です。
非売品の白レーベル品はレコードの内容によらず多くのレコード愛好家が求めるコレクター品となっていますが、ここに出品するのはその中でも最も入手が難しい「音承盤」と呼ばれる場内使用盤です。
スタジオでマスターテープからカッティングされたラッカーマスターがプレス工場に送られると本生産前にまず数枚のテストプレス盤が作られて本社スタジオに送られ、そこで録音を担当したエンジニアによって意図したとおりの音で仕上がっているかどうかのリスニング検査が行われます。そしてそのトーンマイスターが「音承認」すればそのレコードの製品進行に「GO」が出て、晴れてプレス工場が動き出すというわけです。
そのためのレコードが「音承盤」(音承認盤)で、その品質は決定的に重要であるため多くの場合熟練プレス工の手によって自動プレス機ではなく手動機を用いて作られます。このため音承盤はプレス品質が高く当然ながら盤質も良いものとなってくるのです。この盤を聴けばその理由がわかるはずです。この盤では同時期の通常ETERNA盤に比べて雑音も少ないと思います。
本品は素晴らしいコンディションの超美品です。
「音承盤」は基本的に1,2回しか聴かれないため運良く残っている場合はそのコンディションは抜群です。本品も2回とは聴かれたとは思えないぴかぴかつるつるの新品同様極美盤です。
全面の検聴を行いましたが、A面ではどこかでプチが2回ほどあったかなという程度で、B面ではバンド3の真ん中あたりでプチが4回、バンド6の小さなシミでプツが10回くらいとその少し後で4回聴こえただけでした。
高SNの中から驚くほど高音質の音が流れ出てきてとにかくびっくりします。これが音証盤が持つレコードの原店の音です。
音証盤はジャケットができる前に作られることが多いため多くの場合は穴開きの仮ジャケットに入れられてスタジオに送られるのですが、この品では私のところで商品用のジャケットに入れておきました。ジャケットは多少のシワがあるだけで、真っ白でぴきぴきの新品同様極美品です。
「音証盤」は通常1枚しかありません。非常に貴重な品ですのでこの機会に一度ご体験ください。
重量:243g (これに梱包材重量を足した総重量が送料の対象となります。)
安心してお求めいただける良質の品物の提供を第一に考えて出品しております。
音楽鑑賞に差し支えるような瑕疵のあるレコードは最初から出品しないようにしておりますが、レア盤などで瑕疵の存在にもかかわらず出品意義があるような場合には、その状態を明記して出品しています。
当方で出品するレコードはほとんどすべてが空気の乾燥したドイツで使用、保存されてきた品ですので、特別な表記がない限りジャケットにありがちなカビ、シミ、カビ臭などは一切ありません。
盤(外見を含む)の状態に関しては、検聴を行った盤に関して気が付いた点だけを書くようにしていますが、ノイズの出方や再生状態などは再生装置によって違い、その感じ方はきわめて主観的なものですので聴き手によって違います。またすべてのノイズを聴き取ることも書くこともできず、聴き逃しや見逃しもあるかもしれません。コンディションの説明はあくまで「大体の目安」とお考えください。(レコード特有の散発ノイズや盤質雑音などに関しては特に書きません。)
いかにきれいな品であっても中古LPは中古LPで、50-70年前の古い品も多くあります。
レコードにはノイズがあるのは普通とお考えいただき、ノークレーム、返品なしという前提をご了承いただいた上での入札をお願いいたします。
なお、古いレコードはたとえ新品でも長い年月の間に材料内成分の析出などにより小さなピチプチ雑音が出ることがあります。レイカの「バランス・ウォッシャー」やディスク・ユニオンの「レコクリン」などでクリーニングすればこれらが取り除かれてより美しい音を楽しむことが出来ますのでお聴きになる前のクリーニングをおすすめします。また、当方ではモノ・レコードはモノ専用カートリッジで聴いております。モノLPをステレオ・カートリッジで聴きますとモノ信号の再生に必要な水平方向の動き以外に垂直方向の動きも拾ってしまいますのでモノ・レコード本来の音が再生できないだけでなく、不要なノイズや雑音を拾うことにもなりますので、モノ・レコードはモノ専用カートリッジで再生されますことをお勧めします。
未開封新品においては中身のチェックができない未開封品であるがゆえのリスク(製造上の瑕疵、ソリ、カビ、ボックスセット内のクッション用スポンジの経年分解による粉汚れなど)もあることをご承知おきください。(交換や返品はできません。)
支払いは「ヤフーかんたん決済」となります。
発送は基本的にゆうパック(おてがる版)となります。
LPの場合、ほとんどが80サイズでの発送となりますが、複数枚の品物をご落札頂いた場合でもある程度の厚さまで同一料金で送れます。(それ以上になりますとその厚さによってサイズが変わり、料金が上がってゆきます。)複数落札の場合は必ずオークション終了後すべてのアイテムを「まとめて取引」にして取引を始めてください。そうでないとのシステム上各商品に別々に送料がかかってしまいます。なお、後からの落札品で「まとめて取引」にできなかったアイテムを後から同梱にすることはシステム上できなくなりましたので、その場合は各取引ごとに送料をお支払いください。