Siemens社が1950年代に製造販売していた10cm中高域スピーカーユニット、6Ruf lsp 11nの2本セットです。本スピーカーユニットには取り付け穴がありません。純正かどうかは不明ですが取り付け金具を付属させます。8枚目の写真をご覧ください。
■主な仕様
磁気回路:アルニコ(Magnetfabrik Bonn製)
公称インピーダンス:推定6Ω
外形:φ95mm × 70mm
重さ:685g
フレーム:板金製
サスペンション:通常の布コルゲーション
センターキャップ;なし
おそらく生産数がかなり少ないためか当時の資料も残っておらず、発売当時どのような用途に使われていたのかなどは不明です。10cmという口径に対して異様に大きなマグネットと異例な重さ、取り付け用の穴がないこと、フレームに背面圧を抜くための大きな穴がしっかり入っていること、などから、同社の10cmツイーター28aのようにラジオなどに組み込むためではなく、複数を組み合わせてアレイとしてPAシステムの中高域を受け持たせる、など、業務用途のために作られたのではないかと推測しています。
マグネットの製造メーカーであるMagnetfabrik Bonn GmbHは、スピーカーの磁気回路に関する特許を多数保有していたマグネット専業メーカーで、Siemensは資本関係もあったVAC以外に、Magnetfabrik BonnやDEWなどのマグネットメーカーから磁気回路を購入していました。有名な20cmフルレンジスピーカー 14gではこれら3社のマグネットが採用されていたのに対し、11nは数少ないweb上の写真ではMagnetfabrik Bonnのマグネットのみが見られます。何らかの特許絡みか、多社購買するほど生産数が多くなかった、あたりかと想像できます。
28aやIsophon HM10などの10cmツイーターとは異なり、11nのフレームには背圧を抜く大きな穴が開けられていることから一定の低周波数帯(1kHzとか?)までをカバーすることが想定されていたと思われます。一方、別途出品させて頂いているIsophonの10cmフルレンジ P10/12/10と比べるとエッジのコルゲーションが少なめであり、低域の大きなストロークに対応できる構造にはなっていません。実際にフルレンジ的に再生しようとしても、P10/12/10と比べ明らかに低域が出ません。
発売当時はともかく、今となっては28aと同様、数uF程度のコンデンサ経由でフルレンジのアドオンツイーターとして使うのが妥当かもしれません。
11nをweb上で検索すると、コーン紙の裏側を走っているボイスコイルリード線が、14gのように白い糸で×形に留められている個体を見かけます。本出品のペアは2つとも、ボイスコイルリード線はコーン紙の裏側に接着されており、その接着部分のコーン紙の表側が少し膨らんでいます。7枚目の写真でご確認ください。
最初にこのユニットを購入した際、コーン紙が波打って歪んでしまっているのかー、と一瞬落胆したものですが、おそらくこれで正常な状態のようですのでご心配無用です。
写真をよくご覧いただきご検討ください。片側のユニットのコーン紙が茶色く日焼けしてしまっていますが、それ以外の点については、コーン紙の状態もフレームの状態も、1950年代のスピーカーユニットとしてはかなり良い状態を保っているのではないかと思います。
11nはコーン紙にセンターキャップがないためにボイスコイルギャップが露出しています。ちょっとしたお取り扱いの不注意で鉄屑などのゴミがボイスコイルギャップに入ってしまうと、専門業者での修理が必要になってしまいます。このため、返品は不可とさせていただきますのでご了承ください。
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